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行政書士はどう稼ぐ?行政書士が年収1,000万円を達成する方法

行政書士はどう稼ぐ?行政書士が年収1,000万円を達成する方法

はじめまして、株式会社船井総合研究所士業支援部です。行政書士試験合格、おめでとうございます。新たな一歩を踏み出す先生方にとって、希望に満ち溢れる一方で、「行政書士として、どうやって稼いでいけばいいのだろうか?」という漠然とした不安を抱えていらっしゃるのではないでしょうか。

このコラムでは、多くの方が定量目標としている年収1,000万円という具体的な目標を達成するためのロードマップをお伝えしてまいります。一般的な開業ノウハウに留まらず、実際に成功している行政書士が実践している具体的な戦略や、陥りがちな落とし穴、そしてそれを回避する方法まで、網羅的に解説したいと思います。

※意図的に社長の給与を下げるような節税対策や、それに類する行為によって実質年収1,000万円を実現するといったコンテンツは一切ございませんのでご了承ください。

行政書士として独立したものの、「どうやって稼いでいけばいいのか」という漠然とした不安を抱えている先生方へ

多くの先生方が、開業したばかりの頃にこの漠然とした不安を抱えています。船井総研にも、「開業前に知り合いの行政書士に話を聞きに行ったのですが、『最初は食えないのが当たり前』と言われ、不安が大きくなり、何をすればいいか教えてほしい」といったご相談をいたただくことがよくあります。

これらのご相談を伺うたびに、行政書士事務所として成功するためには、法律知識だけでは不十分であり、行政書士の稼ぎ方というビジネスの視点が不可欠であることを痛感させられます。事実、行政書士として成功している先生方は、単に業務をこなしているだけでなく、その背後にある明確なビジネス戦略に基づいて行動されています。

行政書士として年収1,000万円を達成するためのロードマップ

行政書士として稼ぐためには、まず年収1,000万円という具体的な目標を掲げ、その目標を達成するための明確なロードマップを描くことが非常に重要です。このロードマップは、単に「頑張る」という抽象的なものではなく、具体的な行動計画に落とし込まれたものでなければなりません。

売上・年収の違い。年収1,000万円を目指すために必要な売上とは

まず、行政書士として稼ぐことを考える上で、年商(売上)と年収(所得)の違いを明確に理解することが不可欠です。年商とは、1年間で得た売上全体のことを指します。一方、年収とは、年商から事務所の経費(家賃、通信費、消耗品費など)を差し引いた、ご自身の所得のことを指します。

よく起業を目指されている方・起業したばかりの方で勘違いをされているのは、「年商1,000万円=年収1,000万円」だと考えてしまうことです。しかし、実際は全く異なります。例えば、年商1,000万円の行政書士事務所でも、経費が300万円かかっていれば、年収は700万円となります。年収1,000万円を達成するためには、経費を差し引いた上で1,000万円の所得を得る必要があるため、単純に考えて年商は1,300万円から1,500万円程度を目標に設定する必要があります。

行政書士の稼ぎ方、一般的な方法だけでは売上は上がらない

多くの行政書士が考える行政書士の稼ぎ方は、開業届を出し、名刺を作り、地元の商工会議所や異業種交流会に参加するというものです。もちろん、これらも独立した行政書士にとっては必要な行動の一つですが、これだけでは年商・年収を上げることは極めて困難です。なぜなら、これらの一般的な方法は、お客様からの依頼を「待つ」という受動的な営業活動にすぎないからです。例えば、地元の交流会で名刺を100枚配ったとしても、そこから実際に仕事につながるのは数件、あるいはゼロということも珍しくありません。

なぜ、開業届を出しただけでは仕事が来ないのか?

開業届を出しただけでは仕事が来ない理由はシンプルです。お客様が、あなたの事務所の存在を知らないからです。インターネットの検索エンジンで「行政書士」と検索した際に、あなたの事務所が上位に表示されなければ、お客様はあなたの存在を知ることすらできません。現代において、お客様は何か困りごとを抱えたとき、まずスマートフォンやパソコンで検索します。そこであなたの事務所が見つからなければ、お客様は他の行政書士に相談してしまうでしょう。この事実を認識し、お客様に「見つけてもらう」ための仕組みを構築することが、開業後の最初の重要なステップとなります。

稼げる行政書士と稼げない行政書士の決定的な違い

行政書士として稼ぐことができる人と、そうでない人には、明確な違いがあります。それは、「お客様のニーズを理解し、そのニーズに応えるための仕組みを構築できているか」という点です。稼げる行政書士は、単に書類を作成するだけでなく、お客様が抱える問題の本質を深く理解し、その解決策を提示することで、お客様から絶大な信頼を獲得しています。船井総研では行政書士の先生にむけて国際業務参入による「外国人雇用・労務顧問」というソリューションをご紹介しています。こちらの取り組みはまさに、書類作成を足がかりに課題を解決するサービスといえます。>>詳しくはこちら

行政書士が年収1,000万円を目指すための3つの戦略

戦略1:専門分野を徹底的に絞り込み、地域No.1の専門家になる

行政書士として稼ぐための最も効果的な戦略の一つは、専門分野を徹底的に絞り込むことです。開業したばかりの先生方の中には、「何でもできる行政書士」として、あらゆる業務を引き受けようとする方が多くいらっしゃいます。しかし、これは「何でも屋」と認識され、結果として誰からも選ばれないという状況を招きかねません。

専門の行政書士としてブランディングを確立する方法

専門性を明確に打ち出すためには、まずご自身の「強み」を言語化することが重要です。

1. 専門分野を絞る:建設業許可、NPO法人設立、国際業務など、得意な分野や興味のある分野を一つに絞りましょう。
2. 専門性をアピールする:ホームページのタイトルを「〇〇専門行政書士事務所」に変更し、専門分野に関する実績やお客様の声を掲載することで、専門家としての信頼性を高めます。
3. 情報発信する:専門分野に関するブログ記事やYoutube、X(旧ツイッター)等のSNS投稿を定期的に行い、潜在顧客に向けた情報発信を継続します。

専門性を高めるための具体的なステップ

専門性を高めるためには、継続的な学習と実践が不可欠です。

1. 関連法規の徹底的な学習:専門分野に関連する法令や通達などを深く理解し、常に最新の情報をキャッチアップします。
2. 専門分野のセミナー参加:関連する業界団体が開催するセミナーや研修会に積極的に参加し、最新の動向を把握します。
3. 関連書籍や業界紙を読む:専門分野に関する書籍や業界紙を読み込み、幅広い知識を身につけます。
4. 実務経験を積む:小さな依頼でも積極的に引き受け、実務経験を積み重ねることで、専門家としてのスキルを磨きます。

専門分野の選び方:自分の興味と市場のニーズを掛け合わせる

専門分野を選ぶ際には、ご自身の興味や過去の経験と、その分野の市場ニーズを掛け合わせることが成功の鍵となります。

1. 自分の興味・得意分野:まずは、ご自身が「やってみたい」と思える分野や、過去の職歴などで培った経験が活かせる分野をリストアップしてみましょう。
2. 市場のニーズ調査:次に、リストアップした分野について、インターネットや書籍で市場のニーズを調査します。競合の行政書士がどのくらいいるのか、その分野の仕事がどのくらいの頻度で発生しているのかなどを調べます。
3. 掛け合わせる:ご自身の興味と市場のニーズが一致する分野を専門分野として選び、徹底的にその分野の専門家を目指しましょう。

戦略2:インターネットを活用し、集客の自動化を実現する

行政書士として稼ぐためには、お客様からの問い合わせを「待つ」のではなく、自ら「獲得する」仕組みを構築することが非常に重要です。その最も効果的な手段が、インターネットを活用した集客の自動化です。

稼いでいる行政書士が実践しているWeb集客の仕組みとは

稼いでいる行政書士は、単にホームページを持っているだけでなく、ホームページを「24時間365日働く営業マン」として活用する仕組みを構築しています。

1. 専門性を明確にしたホームページ:専門分野を明確に打ち出し、お客様が抱える問題の解決策を提示するコンテンツを掲載します。
最近ではAIによって引用されるコンテンツを執筆できるかどうかが成功のポイントにもなっています。網羅的なコンテンツ作成を目指しましょう。
2. お客様の声を掲載する:実際にサービスを利用したお客様の声や実績を掲載することで、信頼性を高めます。
3. 集客ブログを運営する:専門分野に関する役立つ情報をブログ記事として定期的に発信し、検索エンジンからのアクセスを集めます。
4. SNSで情報発信する:X(旧Twitter)やFacebook、TiktokなどのSNSを活用し、法改正や報道解説、申請業務のノウハウなどを公開することで見込み客との接点を作ります。最近ではYoutubeで解説動画などをアップロードする専門家も増えていますがまだまだブルーオーシャンですので、今からYoutubeに注力するだけで頭1つ抜け出すことは容易だと考えられます。

顧客を惹きつけるブログ・SNSの運営方法

ブログやSNSは、単なる日記ではなく、見込み客を惹きつけるための強力なツールです。

1. ターゲットの悩みに寄り添う:コンテンツのテーマは、ターゲットが「何に悩んでいるのか」を徹底的にリサーチし、その悩みを解決する内容にします。
2. 専門家としての知見を惜しみなく提供する:お客様が抱える問題に対し、専門家としての知見に基づいた具体的な解決策を提示することで、信頼性を高めます。一般的にはSNSに専門家は登場しないため、専門家が価値のある情報を提供しているだけでも十分差別化になりますので、ぜひ取り組みたいところです。
3. 読みやすい文章を心がける:難しい法律用語は使わず、誰にでも分かりやすい言葉で書くことが重要です。見出しや箇条書きを効果的に活用し、読みやすさを追求します。

問い合わせにつながるホームページの作り方

ホームページは、お客様があなたの事務所に仕事を依頼するかどうかを判断する、最後の砦です。

1. 専門分野を明確に打ち出す:ホームページのトップページに、ご自身の専門分野を明確に記載します。
2. 解決実績や相談実績等、来訪者がイメージできる具体例を示す:「これは自分のことだ!」と思わせるような具体的な悩みが記載されている事例があると非常に良いです。ビザ申請等であれば、お客様に承諾をいただき顔写真も一緒に掲載するとより良いでしょう。
3. 料金体系を明示する:料金が不明確だとお客様は不安を感じてしまいます。料金表を明確に掲載することで、お客様の不安を解消します。
4. 問い合わせフォームを設置する:お客様がいつでも簡単に問い合わせができるように、問い合わせフォームを設置します。
5. 顔写真を掲載する:ご自身の顔写真を掲載することで、お客様に安心感を与え、信頼関係を築く第一歩となります。

戦略3:他士業や地域事業者との連携でビジネスを拡大する

行政書士として稼ぐためには、ご自身の事務所の力だけで全てを解決しようとするのではなく、他士業や地域事業者と連携し、ビジネスを拡大していくことも非常に重要な戦略です。他士業と連携することで、お客様の様々なニーズに応えることができ、お客様からの信頼を獲得することができます。

信頼関係を築くための人脈作りのコツ

人脈作りは、単に名刺交換をすることではありません。相手との信頼関係を築くことが最も重要です。

1. ギブ&テイクの精神を持つ:相手に何かをしてもらうことばかり考えるのではなく、まずはご自身から相手に何か貢献できることはないかを考えます。
2. 相手の専門分野を理解する:提携したい他士業の専門分野や業務内容を深く理解し、共通の話題を見つけます。
3. 定期的な情報交換を行う:定期的に勉強会を開催したり懇親会を開催するなど、オン・オフの場両方で情報交換を行うことで、信頼関係を深めます。

弁護士、税理士、司法書士などとの協業で仕事の幅を広げる

行政書士は、様々な士業と連携することで、仕事の幅を大きく広げることができます。

・弁護士:トラブル案件は弁護士に、行政手続きは行政書士に、と相互に案件を紹介し合うことができます。
・税理士:税務相談は税理士に、法人設立手続きや事業計画書の作成は行政書士に、と連携することで、お客様にワンストップサービスを提供できます。
・司法書士:登記手続きは司法書士に、遺言書作成や相続手続きは行政書士に、と連携することで、お客様の様々なニーズに応えることができます。

地域の商工会議所や異業種交流会への参加のすすめ

地域の商工会議所や異業種交流会は、地域事業者と出会うための重要な場です。積極的に参加し、ご自身の存在をアピールしましょう。

1. 名刺に専門分野を明記する:名刺に「建設業許可申請専門」など、ご自身の専門分野を明確に記載することで、相手に強く印象付けます。
2. 具体的な強みをアピールする:単に「行政書士です」と言うだけでなく、「〇〇という手続きでお困りではありませんか?私にお任せください」と、具体的な強みをアピールします。
3. セミナー講師として登壇する:商工会議所などが開催するセミナーで、講師として登壇することで、地域事業者に対しご自身の専門性をアピールできます。

成功事例に学ぶ!年収1,000万円を達成した行政書士の共通点

行政書士として稼ぐためには、成功している行政書士から学ぶことが一番の近道です。多くの成功事例を分析した結果、年収1,000万円を達成した行政書士には、いくつかの共通点があることがわかりました。

・明確な専門分野を持っている:彼らは皆、特定の分野に特化し、その分野の専門家として活動しています。「何でも屋」は一人もいませんでした。
・Web集客に力を入れている:彼らの多くは、ホームページやブログ、SNSを活用し、お客様からの問い合わせを自動的に獲得する仕組みを構築しています。
・継続的な学習と自己投資を惜しまない:専門分野に関する最新の情報を常に学び、書籍やセミナーへの投資を惜しみません。
・お客様の悩みに寄り添う姿勢を持っている:単なる書類作成代行業者ではなく、お客様の真のパートナーとして、親身に相談に乗っています。

まとめ|今すぐ行動を起こし、稼げる行政書士への第一歩を踏み出そう

行政書士として稼ぐためには、漠然とした不安を抱えたまま立ち止まっていてはいけません。合格という素晴らしい成果を手に入れた今、次は「稼げる行政書士」になるという新たな目標を掲げ、具体的な行動に移すことが重要です。

成功は「知識」だけでなく「行動」から生まれる

行政書士試験に合格した先生方は、法律知識を豊富にお持ちです。しかし、成功は、その知識をいかにビジネスに活かすかという「行動」にかかっています。

このコラムでご紹介した3つの戦略を、いますぐご自身のビジネスに取り入れてみてください。専門分野を絞り込み、Web集客の仕組みを構築し、他士業と連携することで、年収1,000万円という目標は決して夢物語ではなくなります。

行政書士の稼ぎ方は、あなた自身の選択と努力次第で大きく変わる

行政書士の稼ぎ方は、あなたの選択と努力次第で大きく変わります。誰かから与えられるものではなく、ご自身で切り開いていくものです。このコラムが、先生方の独立開業後の道筋を照らす一助となれば幸いです。

今抱えている不安を解消するために、専門家である私たちに一度ご相談ください

「具体的にどうやって専門分野を絞り込めばいいのだろう?」「ホームページってどうやって作ればいいの?」「他の行政書士とどうやって差別化すればいいのか?」といった疑問や不安は、一人で悩んでいてもなかなか解決できません。

私たちは、行政書士事務所のコンサルティングを専門としており、これまで多くの行政書士の先生方の独立開業をサポートし、行政書士として稼ぐためのノウハウを提供してきました。初回のご相談は無料です。ぜひ一度、お気軽にご相談ください。あなたの夢を実現するために、私たちが全力でサポートさせていただきます。

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