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【2020年10月26日現在】イミグレーションマーケットの最新情報!マーケットの回復スピードからみる今後の施策

【2020年10月26日現在】イミグレーションマーケットの最新情報!マーケットの回復スピードからみる今後の施策

こんにちは。株式会社船井総合研究所 士業支援部 士業グループの大橋です。
いつもコラムをご愛読いただきありがとうございます。

10月から政府による入国規制緩和にも大きな動きがあり、
イミグレーションマーケットについて日々情報が更新され、変化しています。
対象国によって入国規制の対応も異なっているため、十分に情報収集を行って
各国の状況を理解したうえで正確に対応することが求められています。

そこで、本日は2020年10月26日段階における
イミグレーションマーケットの最新情報を中心にお話させていただき、
マーケットの回復スピードから今後の施策について検討していきたいと思います。

 

<ビジネス関係者に関する国際的な人の往来再開に向けた基本的な考え方>

まずは、外務省で発表されている「国際的な人の往来再開に向けた基本的な考え方」について簡単に触れさせていただきます。
日本の入国規制に関する最初の動きが、「ビジネストラック」「レジデンストラック」のスキームです。ビジネス上必要な人材の出入国について例外的な枠として設けられました。このスキームを利用することで、「活動計画書」の提出や「14日間の自宅等待機」の条件を求めたうえで、出入国を例外的に認めています。
このスキームは比較的感染者数の少ないタイ・ベトナムをはじめとして、現時点で2つのスキームの対象国を合計して、計10カ国が対象となっています。

また、10月20日には日本国内での外国人就労者数の30%を占める「中国」とのビジネス往来の再開が月内にも合意することや、菅首相のインドネシア大統領との会談で早期往来に向けた調整を行うことで一致したことの報道が出ています。
また、ビジネス目的の3日以内の滞在に関する規制緩和が実施されているなど、日本のみならず、国際的な往来再開による経済の回復に向けて想定していたスピードよりも、より早いスピードでイミグレーション市場の回復が見込める可能性があります。

 

<ビジネス関係者以外の入国規制緩和に関する情報>

上記でお伝えした内容は「ビジネス関係者」に関する2国間の取り決めによるスキームですが、身分系の在留資格を取得している外国人や留学生、技能実習生についても受入れの再開は開始しています。

これらの外国人に関係する大きな動きは、10月1日に発表された全世界からの新規入国の受入れを開始したことです。
これまでは在留資格を取得している外国人のみが再入国を許可されていましたが、数は制限されているものの、PCR検査数を考慮しつつ新規入国が認められています。

観光客の往来再開に向けてはまだ先となることは否めませんが、
日本政府の「経済再生のためには国際的な人の往来を再開することが不可欠」という意識が強く出ていることが10月からの政府の動きからみてとることができます。

 

<イミグレーションマーケットの今後の予測>

上記でも記載させていただいた通り、イミグレーションマーケットの回復については、これまで想定していたよりもより早いスピードで回復に向かっているといえます。
これについては、菅政権への交代も大きな要因として挙げられますが、来年の東京五輪・パラリンピックの実現に向けて積極的に動いていることが大きいと予想されます。

士業事務所として、入管手続の対象となるビジネス関係者や身分系在留資格者については今後も空港でのPCR検査可能件数や感染状況を考慮して入国規制緩和対象国が広がり、マーケットが回復していくことが見込めます。

そのなかでも、感染者数が少なく最初に入国規制緩和のスキームの対象国となったベトナム・タイなどの国々からの入国が多いのは「技能実習」「特定技能」をはじめとした現業的労働者です。
外食業や宿泊業など観光業界を支える人材の不足はもう少し先になりますが、これまで技能実習生に支えられていた「農業」や「介護」業界の人手不足はより深刻化していますが、現場の方々が日々更新される最新情報を収集していくことは困難と言えます。

そこで、士業事務所の出番です。

法令に精通している士業事務所の皆さまが、顧問先やお付き合い先へ
正確な最新情報を共有することでより外国人の活用の場が広がります。

このような動きを多くの士業事務所が行うことで
イミグレーションマーケットの回復はより加速すると考えています。

 

<今後とるべき施策>

上記の動きを実施するうえで必要なのは
「士業事務所が正確な情報を持ったうえで各企業へアプローチをすること」です。

入管法や技能実習法の基礎知識を持っている士業事務所として
信頼を得たうえで人手不足を解消するためのご提案も納得していただけます。
特に技能実習法の修得については、技能実習生を雇用する企業のみならず、
技能実習生の管理を行う監理団体へのアプローチも可能になります。

イミグレーションマーケットの回復のなかでも
より早いスピード感が見込める「現業的労働者」への対応ができる事務所になる

これが皆さまにぜひ実施していただきたい施策です。

 

<「国際業務実務研修 ~技能実習・特定技能編~」開催のお知らせ>

「技能実習」「特定技能」に関する正確な理解のため、弊社が特におすすめするのは
「国際業務実務研修 ~技能実習・特定技能編~ 」です。

技能実習・特定技能の雇用企業との顧問契約締結に向けた動きのみならず、監理団体への外部監査業務の具体的業務など、現業的労働者対応を行う士業事務所の皆さまにはぜひご受講いただきたい内容となっておりますので、ぜひご確認いただけたらと存じます。

・技能実習制度と特定技能制度の決定的な違いが分かる!
本研修は全3回のシリーズ開催となっております。
全回の受講を通して各制度の根本的な理解ができるだけでなく、
他の実務研修では学べない技能実習制度・特定技能制度における士業の本質的な役割について知ることができます。

・イミグレーションマーケットの最新情報のキャッチアップに!
本研修では実務講座に入らせていただく前にイミグレーションマーケットの最新情報についてお伝えさせていただきます。「なかなか自分で情報を収集する時間がない」という方は、入国規制緩和に関する最新情報を把握したうえで実務講座にて具体的なサポート内容を理解することで、企業や監理団体への動きをスムーズに行うことができます。

・企業や監理団体に向けた営業ツールをご提供します!
実務ノウハウの蓄積と同様に重要なのが、企業・監理団体に向けた営業です。
関係性を構築していくためのアクションを起こさなければ、せっかく学んだ実務の内容も活用することができなくなってしまいます。
「なかなか最初の動きができなくて・・・」という事務所様の声にお応えして
本研修では各講座内容と紐づけたすぐに使える営業ツールをご提供する予定です。
実務に関する知識を収集するだけでなく、具体的なアクションまで落とし込んだ内容となっております。

詳細については、本カテゴリサイトの「国際業務実務研修」のご案内ページをご覧ください。

ぜひ今後のイミグレーションマーケットの回復に向けて
事務所としてサポートできる範囲を広げていただければと存じます。

最後までお読みいただきありがとうございました!

 

【執筆者:大橋 春香】

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