参議院で入管法改正案が可決-今後の国際業務マーケットの動向と今、新規参入すべき理由
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士業事務所向けにコンサルティングをさせていただいております、小澤です。
今年は入国制限等の規制も少なく、6月には訪⽇外国人観光客数200万人を突破するなど、インバウンド需要は回復傾向にあります。
このような外国人数の増加の影響もあり、新規入国等をメインとした外国人のビザ(在留資格)申請案件等のニーズも増えてきています。同時に、就労を目的とした外国人数の増加は外国人雇用を行う企業も増えていきます。
その結果、外国人雇用企業に向けて適法な外国人雇用を実現のためのアドバイスを行う”国際業務分野”に取り組む士業事務所が顧問獲得に成功しています。
この国際業務分野に取り組まれる士業事務所はまだまだ少ないなかで、法改正等が激しく行われる分野でもあるため、
今から新規参入に向けてアクションを起こすことが、他事務所と異なる重要な転機になると考えています。
本コラムでは国際業務にこれから参入を考えている先生方に、是非知っていただきたい情報を発信いたします。
目次
国際業務分野で押さえておきたいポイント
入管手続代行などの各種申請や、外国人雇用企業との顧問契約などの国際業務分野は、その分野の知識に加え、度重なる法改正や情勢に対しても、常にインプットし続けなければすぐに過去の情報が通用しなくなってしまう分野となっています。
また、情勢に関しての報道や記事は、一次情報を誇張した表現になっていることも多いため、各種一次情報を適宜確認・解釈を行ったうえで、今回は、ここ数年で多くの変化があった国際業務マーケットの現状を整理し、発信させていただきます。
なぜ今国際業務マーケットに参入すべきなのか
上記の通り、国際業務マーケットでは常に情報がアップデートされていきますが、最新情報のみを掴んでいるだけでは本当のサポートは実現できません。
早期から国際業務マーケットに取り組んでいるからこそ、アップデートされた内容でどのような変化がもたらされるのかということを理解したうえで、在留外国人・企業へのサポートが可能になります。
このような状況を前提としながらも、今参入をおすすめしている理由として大きく分けて3つのポイントがあります。
その3つのポイントとは、
・人手不足に対応するため日本が国策として取り組む“メガトレンド”
・コロナの影響を強く受け、士業事務所の撤退が相次いだ“空白マーケット”
・今、制度変更が起きており、新規参入により“先駆者メリット”
上記の3つが理由となっています。
下記にてそれぞれの詳細について解説していきます。
中小企業の人手不足に対応するため日本が国策として取り組む“メガトレンド”
国際業務マーケットは政治的にも経済的にも後押しする流れにあり、どの士業のマーケットより恵まれています。
令和5年6月に出された「経済財政運営と改革の基本方針2023 加速する新しい資本主義~未来への投資の拡大と構造的賃上げの実現~」(骨太方針2023)では、外国人材の受け入れについて触れられている項目が4箇所あり、国策として外国人材の活用に力を入れていくことは明確です。
このような国策としての取り組みに関連した士業の業務はマーケットとしても今後も拡大をしていくことが予想されます。
このような施策が出された背景としては、現在日本の中小企業の人手不足問題が深刻であるからです。
2023年版 中小企業白書・小規模企業白書では、全業種において従業員過不足DI(従業員の今期の状況について、「過剰」と答えた企業の割合から「不足」と答えた企業の割合を引いたもの)の推移は下降傾向にあり、人手不足に拍車がかかっています。
こうした人手不足を解消するために、国内では在留資格の新設や見直しを行うなど、外国人の受け入れを推進しています。
国内の外国人労働者数は年々増加しておりますが、それでもなお、中小企業における人手不足は解消していないため、今後も外国人労働者数は増加していくと予想されます。
コロナの影響を強く受け、士業事務所の撤退が相次いだ“空白マーケット”
政治的にも経済的にも後押しがあった国際業務マーケットですが、コロナ禍で新規入国が停止したこと、正確なマーケットの最新情報が追えずに撤退をした事務所が多かったため、競合が少ないのが現状です。
また、外国人をターゲットに業務に絞った場合、それぞれの国際業務は各士業でカバーできていない領域になるため、こうした点でも競合が少ないマーケットと言えます。
コロナ以前は国際業務マーケットの競合が少ないことに気づき、新規参入している事務所様も多くいらっしゃいましたが、コロナにより多くの事務所様が撤退した今が、新規参入のチャンスとなっています。
まさに今、制度変更が起きており、新規参入により“先駆者メリット”がある
今年、入管法の改正や技能制度の見直しなど、大きな変化がありました。
こうした変化の大きい制度設計のなかで、最新情報や生の実務に精通している事務所は少ない状況です。また、さらには監理団体や登録支援機関への取締りは厳格化される一方のため、適正な管理体制を実現するために信頼できる専門家である士業事務所へのニーズも高まっています。
このようなマーケット下において、制度の変更後や多くの士業事務所が参入、商品内容等が固まったタイミングでは競合状況も厳しくなってしまっている可能性があります。
このように専門家が不足している今だからこそ、先駆者メリットを活用してマーケットシェアを獲得できる絶好の機会だといえます。
新規参入事務所が国際業務マーケットで顧問を獲得するには?
私たち、国際業務・イミグレーションに注力しているコンサルティングチームでは、
上記のような外国人労働者をはじめとした外国人個人、外国人雇用企業様をメインとして正確な情報提供と正確な法律理解を踏まえて、サービス提供をされている士業事務所様へのコンサルティングを実施しております。
当コラムはDLレポートからの抜粋になりますが、レポート内では実際に取り組んでいる事例や、制度変更の詳しい内容などについて記載しております。
当レポートが今後の事務所戦略をご検討いただく一助となれば幸甚でございます。
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